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人生を信頼しよう [コラム]

 中学時代の同窓会に行ってきた。もともと人の顔と名前を覚えるのが苦手な私は、半分以上誰か分からなかったのだけれど、それでも相当楽しくて、当時を懐かしみ、いろんな人と話して笑ってはしゃいだ。卒業してずいぶん経つけれど、みんなそれぞれの人生をそれぞれに作っていて、そういうのが見られる同窓会っていいなって思った。

 中学時代。思春期まっただ中の苦しさを思い出す。自意識も過剰で、どうでもいいことに拘泥したり、人の目を過度に気にしたり。まさに、アイデンティティ確立の時期だったんだなぁ。ともあれ、ああいう辛い時期を通り越して、私は今、なんでもできるようになった。うん、なんでもできる。

「今、こういう仕事してるんですよ。」
 と言う私に、中学1年の時の担任は言った。
「そうか。お前、あの頃もそういう関係の仕事したいって言ってたもんなぁ。」
 えっ?! 言ったっけ? 私、そんなこと言ってたっけ?

 楽しい宴が終わり、家のジェットバスで体をほぐしていたそのとき、私ははっとした。思い出した! 私、言ってた! 「そんなこと」言ってたっけ! そっか、私、小さい頃の夢、実現させたんだ。すごい。夢ってやっぱり叶うんだ。誰かに握りつぶされそうになっても、ちゃんと叶うんだ。
 バスタブのお湯が共鳴するかのようにちゃぷん、と音を立てた。

 あれから私は中学を卒業し、高校に行って大学に行って留学して就職して転職した。いろんな国に行っていろんな人と出会って、いっぱい笑っていっぱい傷ついて、今の私がある。時は確実に流れていて、その中で何をやったかが自分を作る。そして、自分が核として抱き続けたものは、きっと形になる。

 20世紀を生きたオーストリアの精神科医、ヴィクトール・フランクルはこう言ったそうだ。
「人が人生に意味を問うのは無意味だ。人生こそが、人に答えを問うのだから。」
 私はまだまだ自分自身こどもだと思うけれど、それでも「大人」と呼ばれる年齢になってからは、いつも自分に起こることの意味を考えてきたような気がする。たとえ辛い出来事に遭遇しても、何のためにそれが起きたのか、そこから何を学べるのか、問い続けてきた気がする。「問う」って、誰に? きっと、自分自身にだ。そして、自分と向き合うごとに、人生から「成長」という素晴らしい贈り物をもらってきた。

 あることについて、ちょっと違うかもしれないと思っていたら、その話は立ち消えになったことを先ほど知った。あぁ、そういうふうにできているんだ。当たり前のことなんだ。私は何も心配しなくていい。人生を信頼しよう。取捨選択も大事だけれど、自分と向かい合って、きちんと自分を生きていれば、運命が大切なものだけをピックアップしてくれる。運命を信頼しよう。

 やりたいこと、全部やって、きちんと人生を締めくくりたい。
 この人生を、気持ちよく、卒業するために。

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コメント 2

akko

"この人生を、気持ちよく、卒業するために"
ほんとそうだね。最近そういうことをよく考えるよ。
生きている間に起こる出来事にはすべて何かの意味がある。メッセージが込められている。そう思わないとやってらんねぇ!のかもしれないけど^^;;
しっかし、おうちにジェットバスがあるなんて、すてきぃぃぃ☆
中学の同窓会だと方言丸出しにならなかった?わたしは「だら だに だもんで」炸裂したよー。
by akko (2008-11-26 12:59) 

mymery

☆akko☆
akkoんちも、すってきぃぃじゃん!またおじゃまするからよろしくね♪
よかったらあの素敵な空間でヒーリングぅ~♪いたしますよ。

そうそう、地元に住み続けてる人が多いから、素敵な遠州弁を聞けましたよ。
遠州弁って男くさくて、男性がしゃべるとなにげにセクシーだと思うのよね。
まだ、誰からも同意を得ていないのだけれど。
「だもんで」よ、永遠に!!!
by mymery (2008-11-27 00:22) 

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