SSブログ

「使われるものと、愛されるもの」 [コラム]

日誌に書かれた独白を見て、泣いた。
どうしようもなく、涙、ぽたぽたと、止まらなくて。


相手に伝えるための言葉は、どこまで真実を伝えるだろう。

相手に伝えたくもない言葉を、私はどれだけ発してきただろう。




向き合ったら、伝わらないこともある。伝えられないこともある。


「独白」には、その人の「本当」が現れている。
気づいていたはずなのに、気づかないふりをしていた「本当」が。


言葉は、思いを伝えるものなのに、ときに、言葉に翻弄されてしまう。
自分自身の気持ちに、もっと、自覚的でありたいと思う。
そうしたら、正しい言葉を使えるようになるだろうから。




     ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 


今日、タイの友人からもらったメールが良かったので、ちょっとアレンジして和訳したものを載せます。自戒の念をこめて。



     ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 



「使われるものと、愛されるもの」


ある男が買ったばかりのぴかぴかの車を磨いていたところ、4歳になるその息子が近づいてきて、石でその車にキーキーと引っかき傷を付けた。
男性はかっとなり、思わず子供の手を何度もぶった。自分の手にレンチが握られていたことも忘れて。

幼いその子供は、複雑骨折のために指をすべて失ってしまった。



病院で、子供は、痛そうな顔をしながら、男を見上げて言った。

「パパ、僕の指は、いつまた生えてくるの?」

男は心を痛め、何も言うことができなかった。そして、車の元に戻って、何度も何度もその車を蹴った。

自らぼこぼこにしたその車の前に座って、ふと見ると、ついさっき子供が石で付けた引っかき傷が目に入った。車のドアの片隅に、子供は覚えたての字で、こう記していたのだ。





「パパ、だいすき」




怒りと愛は、際限がない。

美しく、慈しむべき人生のために、後者を選ぼう。

そして、このことを忘れないで欲しい。




“物は、本来使用されるために存在し、

 人は、本来愛されるために存在する。”



今世界では、このことが混同され、人が使われて、物が愛されている現状がある。

どうか、このことを忘れないで欲しい。


“物は、使われるために存在し、

 人は、愛されるために存在する。”


思いに気づきなさい。それは、言葉になる。
言葉に気づきなさい。それは、行動になる。
行動に気づきなさい。それは、習慣になる。
習慣に気づきなさい。それは、人格になる。
人格に気づきなさい。それは、運命になる。


間違った使い方をしてしまうのは、気づきが伴われていないから。
注意を向け、ただそこに、「本当」のところに、戻ればいいだけ。
それだけで、人は幸せになれるし、幸せを分け与えることができる。
だって、あなたは、本来、愛されるために存在するのだから。



nice!(0)  コメント(3) 

nice! 0

コメント 3

junita

「深イイ」レバーをぐいっと引きたくなるような素敵なお話、ありがとう。
松井秀樹も著書の中で、似たようなことを書いているようだよ。
(と、以前買った雑誌に、以下部分が引用されていた。)

心が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。
  by 松井秀樹「不動心」より

言葉や行動に無自覚になりがちな日々の生活を猛省・・・。
人間って弱い生き物だよね。

全然関係ないけど、このブログの画像認証は、かなり難易度高いと
思うのは私だけー?1発でクリアできんっ!
by junita (2010-02-07 13:38) 

mymery

松井かっこいいよねぇ。
ちょうど、「似たようなこと松井が言ってたけどなんだったかな?」と思ってたんだ。

ちなみに原文は「Watch」だったんだけど、「気づく」と訳してみました。

変えようとするのは苦しいけど、気づく作業は、とても心地よいものだと思うのです。
「自覚」的に生きるって、気づきをともなって生きるっていうことだよねぇ。
そんな感じの箴言を、煩悩だらけの自分に与えたいでございます。

画像認証難しいのか。
そいつは失礼。So-netに言っておかなきゃ。
by mymery (2010-02-08 00:26) 

junita

おっと、間違えた!
 (誤)秀樹  ⇒ (正)秀喜
ざんす。ヒデキ、カンゲキ・・・・。
「不動心」、読んでみたくなったよ。

そうだね。「気付く」ことって心地良いし、とても嬉しい。
何かに気付いて、ちょこっと自分の立ち位置や立ち方を変えて
みるだけでも、自分を取り巻く世界は広がるし変わるんだと思うナ。
そんな「ちょこっと」を積み重ねていきたいです。
by junita (2010-02-08 10:32) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。